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Renault ECC1 (ルノー)複合サイクル試験

最新の自動車複合サイクル試験規格では従来の試験規格とは異なったサイクルが組まれ始めてきています。従来の複合サイクル試験では除湿機能や噴霧塔に切り替える技術が無かったために屋外との相関性や試験機においての再現性が低い傾向になりました。現代において、主に海外の自動車メーカーでは精確な湿度コントロールの要求で屋外との相関性を高めて、また塩水噴霧ではなくシャワーを用いることで腐食加速度をコントロール出来るように試験サイクルを策定しています。

Renault D17 2028 ECC1 (Essai de Corrosion Cyclique 1)試験規格でも相関性や再現性を高めるような試験サイクルで組まれています。 この試験サイクルでは屋外でサンプルが曝されるような現実的な温湿度条件が設定されています。この試験サイクルでは30分の塩水噴霧から始まり、Flushサイクル、Rinseサイクル、95分の乾燥サイクル、80分の湿潤サイクルと160分の乾燥サイクルにて構成されています。80分の湿潤サイクルと160分の乾燥サイクルは5回繰り返すことになっており、1サイクルでトータル24時間の試験です。
Q-Lab社取扱いのQ-FOG CRHではこの試験規格に適合した試験ができます。

複合サイクル試験機Q-FOG CRHモデル

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試験槽の右隣に取り付けられたエアプレコンディショナーは除湿機能と精確な温度制御ができるようになっています。

精確な湿度コントロールは屋外で起こるサンプルの劣化を精確に再現します。

特にECC1試験で重要になる緩やかな線形移行(湿潤→乾燥)はこのQ-FOGエアプレコンディショナーによって満たすことが可能なので、本国のみならず国内でもQ-FOGが採用されています。

 

Renault試験サイクルで特徴的なWall Rinsing試験は塩水噴霧後に壁面に付着してしまう塩を洗い流すために規格化されています。Q-FOG CRHモデルのウォールウォッシュキットでその試験方法に対応できます。

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Q-Lab社の複合サイクル試験機Q-FOGは大容量チャンバーで様々な形状のサンプルをそのまま設置可能です。試験規格で要求されている噴霧量の測定は付属の採取量キットで対応可能です。チャンバーがフラットな構造のため様々な任意の箇所で測定することができます。

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