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動的画像解析式 粒子径測定

動的画像解析式 粒子径測定装置

動的画像図1多くの粒子径測定機はある物理量を測定し球に換算して粒子径を算出します。画像解析式は粒子を顕微鏡やカメラで撮影し粒子径に換算するもので、長さの数値化や、画像で形状を確認、形状指数で評価することができます。顕微鏡で静的画像を取得する場合、鮮明な画像が得られやすい長所がありますが、多くの画像の取得、データ処理には多大な時間と手間がかかります。それに対して動的画像解析方式は流れている粒子を連続的に撮影するため、短時間で簡便に多くの画像取得が可能で分布評価に十分な粒子数得ることができます。画像による粒子径測定は、まず校正で既知の大きさの物体を測り、一画素あたりの長さを決定します。校正値をもとに撮影された粒子が何画素あるかで粒子径が決定されます。一般的にμm以上が測定対象になります。

 

画像解析の定義径

尖った粒子を測定した場合を以下に示します。ワデルディスク径は、画像のピクセル面積に相当する最小円で表示した粒子径です。この値は他の粒子径測定機の結果と比較できます。さらに、長さ方向で最大フェレ径という数値化も可能です。その他、周囲径、長軸、短軸径などの定義径があります。

動的画像図2

形状指数

粒子の長軸 / 単軸のアスペクト比、どれだけ粒子が円に近いかの円形度、真円度(ワデルディスク径/最大フェレ径)などの指数で形状を評価できます。 形状で粒子を抽出することが可能で例えば円に近い粒子だけを抽出して粒子径分布を表示することができます。(例:円形度0.95以上などの粒子径を表示)

原理

動的画像図3

 

液中では透明なフローセルに粒子を流しカメラで撮影します。乾燥粉体では、自然落下や圧縮ガスで強制分散させ、カメラ前を通過する粉体を撮影します。

 

 

下の図で画像の上は撮影画像です。下は二値化と呼ばれる画面で、粒子と背景との閾値などを設定して粒子として認識させたもの(青)を表示する画面です。二値化画像が解析に用いられます。粒子同士が重なるとそれをまとめて粒子としてしまうので液中では希薄状態で測定します。画像なので目視で確認ができるため、もし粗大粒子のピークが得られた場合もあるかないか確認が可能で安心です。個数測定のため分解能が高く、粗大粒子検知の感度も高いです。
一方でピントが合わせ、閾値設定で絶対値がかわることがあり注意が必要です。ピントが合わない粒子を多くとらえると誤差になります。
下記は測定例で、PMMAの例です。凝集粒子が検知できており、画像でも確認できます。

動的画像図4

次は抽出の例です。画像解析では粒子径、形状の範囲を指定することで希望の粒子の身を抽出することも簡単です。例えば異物の粒子径だけを知りたい場合などに有効です。下記はガラスビーズとアルミナをあえて混ぜて測定しました(右)。球形のガラスビーズのみの粒子径を得るために円形度0.95以上の抽出条件を指定することでガラスビーズだけの粒子径分布が得られます(左)。

 

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プローブ式画像解析粒子径・形状分析装置(SOPAT)

動的画像図6

内視鏡のようなプローブ式で画像撮影をするタイプです。この方法はサンプル液中に直接プローブを挿入します。そのためプロセス管理、モニタリングに向いております。濃厚サンプル対応の重なる粒子をわける特殊アルゴリズムを搭載したものもございます。

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