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泡の評価法

泡について

泡は食品、飲料産業や化学工業など様々な分野で利用されています。ビールやカフェラテにおいては細やかな泡の持続が好まれ、洗剤、洗顔、シャンプーにおいては泡立ちが良く、長持ちすることが好まれます。しかし一方で泡の存在が好まれない分野もあります。例えばインクにおいては泡の存在はカートリッジヘッドを詰まらせ、送液を阻害する要因となり得ます。このように泡は最終製品の品質や使用感、生産効率にも影響を与え、泡の評価が重要となります。

泡とは?泡を作るのに必要なものは?

安定な泡を作るには、液体、気体の他に界面活性剤が必要です。界面活性剤分子は疎水基と親水基という相反する性質の構造を持っています。この界面活性剤分子を大量に含む液体では気層との界面だけではなく、液中にもミセルという集合体として存在しています。そのような液体に空気が混和されると新しい界面が液中ないしは液面近くで形成されることになり、そこに界面活性剤が吸着し、空気の層を保持してしまいます。これが泡になります。

泡が崩壊する要因は?

泡は永遠に存在するわけではなく、時間が経つと消えてしまいます。なぜ泡は崩壊するのでしょうか?崩壊の要因を知ることは泡の寿命を延ばすことにも役立ちます。

泡の崩壊はいくつかのメカニズムにより起こります。

  • 液の排出

重力によって、泡同士が接しているプラトー境界へ液体が排出され、泡膜がより薄くなる

  • 合一

ふたつの隣接する泡が結合してひとつの大きな泡になる

  • オストワルド熟成(泡の肥大化、不均一化)

内圧の高いより小さい泡と、それより内圧の低いより大きな泡が接すると液膜を通して気体の移動が起こり、小さい泡はより小さくなる

  • 破裂

泡の液膜が薄くなることで膜として維持できなくなり、破裂する

 

起泡力と泡安定性

泡の評価として一般的に起泡力と泡安定性がまず挙げられます。起泡力とは泡立ちの速さや生成される泡の量についての評価です。より速く、より多くの体積の泡が生成されると起泡力が高いと言えます。泡安定性は、一般的に生成された泡の量がどのくらいの時間維持されるかにより評価されます。経過時間に対して体積の変化が少なければ泡安定性は良いと言えます。見かけの泡の体積が変わっていない場合でも液体の排出、泡の肥大化、不均一化は進んでいますので、泡の大きさや液の排出の評価にも着目する必要があります。

 

ロス‐マイルス試験法

泡の生成には様々な方法があり、用いる手法によって泡の量や泡質が異なります。そのため、起泡力を測定するためには、起泡させる条件を統一させる必要があります。

起泡力、泡安定性試験としてまず挙げられるのがロス‐マイルス試験法です。特殊な滴下漏斗を用いて、あらかじめシリンダ底に既定量の試料を入れておき、上の滴下漏斗から同一試料を規定時間かけて流下させます。液体同士が衝突することにより泡が発生します。測定者は流下終了直後の泡高さを目視で読み取り、また決められた時間経過後の泡高さを読み取ることで泡安定性を評価します。

これはJIS、ISO、ASTMによって規格されていますが、それぞれ器具のサイズ、試験液量、規定時間が異なる点に注意が必要です。

 

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