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表面・界面張力とは?

表面・界面張力とは何か?

zu07コッ プに水を満たしたときに、溢れそうになってもなかなか水がこぼれないという現象が起こります。これは水の分子が分子間力という分子同士が引き付けあって凝 集しようとする力によって、できるだけ表面積が小さい状態になろうとするために起こります。この性質のことを界面張力と呼び、液相/気相間での場合を特に 表面張力と呼びます。

表面張力は重要な液体の物性のひとつであるとともに、物の濡れ性に対しても大きな影響を与えるパラメータです。そのため、基礎的な物性として多くの研究分野や生産現場で表面張力の測定が行われています。

表面(界面)張力はどのようにして測定するのか?

表面(界面)張力の測定方法には多くの方法があり、測定したい表面張力の範囲や、表面(界面)が出来てからどの程度の時間の表面張力を測定するのかで方法が変わってきます。測定したい表面張力を十分に検討した上で測定方法を選ぶ必要があります。

 

Wilhelmy法(プレート法)

基本的な表面(界面)張力の測定方法として良く普及している方法で、古くから使われてきた方法です。白金プレートを液体に浸し、その際に液体がプ レートを引っ張り込もうとする方向に発生する力を天秤で測定することで表面張力を計算する方法です。最小で1mN/mまでの表面(界面)張力を測定するこ とができます。濡れ長さのパラメータが分かっていれば、フィルムや糸状のサンプルを使用することもできます。

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測定可能な装置はこちら:K100 >>K20 >>

Du Noüy法(リング法)

Wilhelmy法とともに広く使われているのがリング法です。同じように専用のリングを液体に浸しますが、 体から離すときに天秤にかかる力を測定することで表面張力を計算します。同じく最小で1mN/mまでの表面(界面)張力を測定することができます。この方法ではラメラ長というパラメータも測定可能です。

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測定可能な装置はこちら:K100 >>K20 >>

ペンダントドロップ法(懸滴法)

zu010ニー ドルの先に液体サンプルのしずくを作成し、画像解析にて表面(界面)張力を計算する方法です。測定方法から接触角計と同じ装置で測定が可能なので広く使わ れています。解析にはYoung-Laplace法という方法を用い、0.01mN/m程度までの測定が可能な上、経時変化をモニタリングするのも容易な 方法です。

ペンダントドロップ法の注意点は液滴を横から画像で捉えるため、少なくともバルク溶液は中のドロップが 見える程度に透明である必要があります。また、測定にはバルク側、ドロップ側の密度の値が必要で、その値が間違っていると正しい表面・界面張力の値を得る ことはできません。

photo01液-液間の界面張力測定の場合、ドロップの方が低密度ですと、ドロップは浮いてしまいますので、その場合はライジングドロップ法という、上向きにドロップを形成する方法を使用します。写真は薄い洗剤溶液(バルク)内でサラダ油のドロップを形成したときの写真です。
ドロップは形成されると同時に界面活性剤(洗剤の分子)の吸着が始まり、同時に界面張力の低下が起こります。この方法では経時変化も測定することができますのでどの程度の速さで界面張力の低下が起こるか、という評価を行うこともできます。

zu014ペンダントドロップ法は接触角計の筐体を使用して測定を行います。様々な環境(高温、低酸素状況下、高圧化)での測定を行いたい場合はそれに対応した接触角計をお選び下さい。

測定可能な装置はこちら:DSA25 >>

(以下の接触角計でも測定が可能です。詳細については、お問い合わせ下さい。DSA30>>DSA100>>DSA30HD>>

スピニングドロップ法

上記3法でも測定できないような低い界面張力を測定したい場合はスピニングドロップ法がお勧めです。スピニングドロップ法は低密度溶液を充てんした キャピラリ内に高密度溶液の液滴を注入し、そのキャピラリを高速回転させた時にできる液滴の画像を解析することで測定を行います。

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測定可能な装置はこちら:SDT >>

バブルプレッシャー法(最大泡圧法)

界面活性剤など界面が形成されたときに表面張力を下げる働きを持つ物質が含まれる液体では、界面が出来た直後からダイナミックに表面(界面)張力が 変化します。そのため、非常に短い時間での濡れ性など、濡れやすさに時間的要因が加わる場面では動的な表面張力の測定が有効です。

動的表面張力の測定で、最も広く使用される方法はバブルプレッシャー法です。径が既知のキャピラリを液体に挿入し、キャピラリに気体を送り込み、先 端にできる気泡の圧力から表面張力を計算します。気体の注入量を変えることで界面の形成される速度を変化させ、界面の形成速度ごとの表面張力の変化を測 定します。

界面が形成され始めてから圧力が最大になるまでの時間を「表面寿命(Surface Age)」と呼び、動的表面張力測定を評価する上での時間のパラメータとされています。

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KRUSSの動的表面張力計では最高レベルの5ミリ秒という非常に短い表面寿命での測定が可能です(ただしサンプルによる)。

測定可能な装置はこちら:BP100 >>BPT Mobile >>

ドロップボリューム法

数秒のオーダーでの界面寿命ごとの界面張力測定の方法として、ドロップボリューム法があります。高密度層内にキャピラリから低密度液を一定流量で注入し、キャピラリから遊離する液滴の体積から界面張力を計算します。注入するものを気体にすれば表面張力の測定も可能です。

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測定可能な装置はこちら:DVT50 >>