製品情報

時間領域 核磁気共鳴装置 TD-NMR SpinMate

時間領域 核磁気共鳴装置
TD-NMR SpinMate

 SpinMateは核磁気共鳴における共鳴の緩和時間を測定し、それを応用することで粒子界面状態や分散凝集状態を評価することが可能です。
 分散性評価に特化したTD-NMR装置で、コストパフォーマンス性に優れています。
 コンパクトで設置面積を占有せず、非常に使い勝手の良いモデルとなっております。

  • 概要
  • 特徴
  • 仕様
  • 導入事例事例

SpinMateは核磁気共鳴における共鳴の緩和時間を測定し、分子の運動性を評価します。
SpinTrackをよりコンパクトに軽量化させ、粒子分散溶液の分散性評価に特化した機能を有し、コストパフォーマンスに優れたモデルです。
分子の運動性評価から、粒子分散溶液の粒子分散性評価が可能です。
2021年8月より取り扱いを開始致しました。

塗料・インク、電池材料、セラミックスラリー、セルロース、食品、建築材料などの分野で活用されています。

★デモ測定を随時受け付けております。

分散性評価(粒子分散溶液)

TD-NMRで粒子分散溶液の粒子界面状態や分散凝集状態を評価することができます。
高濃度分散系でも希釈せず測定ができるので、原液状態のまま測定が行えます。
測定操作は簡単で、短時間で再現性良いデータを得る事が可能です。
適切な分散処理時間の推定、粒子の濡れ性、分散媒との親和性、分散剤のスクリーニング等に活用可能です。

 

<三種の微粒子分散体の分散性評価一例>

パルスNMR図3

※Rsp値:濡れ性の度合いの指標の1つ

(Rsp値 低) PSL < シリカ < アルミナ (Rsp値 高)

(濡れ性 悪) PSL < シリカ < アルミナ (濡れ性 良)

[結論]

本事例では、アルミナ、シリカ、PSL(ポリスチレン)を同一の分散溶媒に分散させたとき、各粒子の濡れ性の差異を序列をつけて評価することができました。

★他にも、[導入事例]に種々のアプリケーション事例を紹介しております。

[原理]

粒子表面に拘束されたプロトンの緩和時間は、溶媒中に自由に存在するプロトンに比べて短くなります。
これは粒子表面近傍の溶媒分子が拘束され、運動性が低くなる為です。このことから粒子表面積が大きいほど(≒粒子径が小さいほど)、粒子表面に拘束されるプロトンの総量が多くなり、系全体での緩和時間は短く得られます。(下図左)また、同一径の粒子でも表面状態の違い(表面処理など)で濡れ性に差異があると、系全体での拘束されるプロトンの量は変化します。(下図右)
サンプル間を比較することで、粒子径の違い、表面の濡れ性の違いを評価することができます。

図1

 

分散評価のより詳しい原理、測定例は「パルスNMRによる濡れ性・分散性評価」をご覧ください。

  • 特徴

●幅広い応用性

観測核次第で応用が可能です。試験材料内に存在する原子核、分散媒に存在する原子核、吸着分子に存在する原子核など。

●良好な再現性

どなたでも再現性良く測定が行えます。

●簡便な操作性

シーケンスファイルを選択するだけの簡単な測定が行えます。解析も専用のソフト内で解析可能です。

●短時間での測定

数十秒と短時間測定。

●熟練者にも対応

自由にシーケンスを作成いただけます

●自由にカスタマイズ可能

希望の仕様にて作成いたします

 

  • 仕様
測定項目 緩和時間(T1、T2)
緩和時間測定 ① 観測核:1H、2H、19F、23Na、27Al、31P 選択可
② 共鳴周波数:19.6MHz
③ 測定時間:数十秒から数分(測定時間はサンプルの性状に依存)
④ 試料管:10mmΦ(5mmΦも選択可能)
サンプル ① NMRチューブに分取可能である事
(微粒子分散系の場合) ② 測定可能溶媒:水系、有機溶媒系可能(構造中に観測核が含まれる事)
③ サンプル量:約500µl(より少量での測定も可能)
温調 ① 室温+5℃ ~ 50℃
操作性 ① 測定項目を選択するだけの簡単なソフトウェア
② オートチューニング可能
本体概要 ① 本体寸法: W300×D180×H180mm
② 本体重量: 約16.5kg
③ ケーブル: 2本(電源ケーブル&PC接続用ケーブル)
電源 AC100V 50/60Hz 3A
  • 導入事例
技術情報 Technical information
  • 粉体の濡れとは?
  • パルスNMRによる濡れ性・分散性評価
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