回転せん断セル式 粉体流動性測定装置 Volution Powder Flow Tester

- 概要
- 特徴
- 仕様
- 導入事例事例
粉体は、晒される状況によって振る舞いが大きく変わります。Volutionは、圧力による固結状態の粉体の流動性をせん断で評価する装置で、圧力下における粉体特性(固結性、ケーキング等)を詳細に評価します。オプションで、板材料との摩擦力を評価する壁面摩擦や板との摩擦による帯電測定機能も付与できます。
Mercury Scientific社の技術で世界で初めて回転せん断式の自動測定機を開発しました。(前身の装置名 Shear scan)
測定原理
粉体を専用セルに入れます。予圧する圧力を設定し測定を始めます。粉体は設定した予備垂直応力(予備圧)で圧密され、次にせん断方向に加圧せれ、粉体塊が流動する力を測定します。自動的に圧力を数段階変え破壊包絡線を描きます。
破壊包絡線のY軸との切片からせん断付着力、傾きから内部摩擦角を得ます。それらを基にモールクーロンモデルにより、最大主応力、単軸崩壊応力を求め流動性を評価します。同程度の最大主応力で単軸崩壊応力が小さいほうが流動性がよいという評価になります。Jenikeによるフローファクター分類や、設定予備圧を数点変えて測定し最大主応力、単軸崩壊応力をプロットしフローファンクションを描くことで幅広い圧力における流動性を評価できます。
測定例
アルミナ粒形違い 破壊包絡線
赤線:白色溶融アルミナNo.1 D50=30±2㎛
青線:白色溶融アルミナNo.3 D50=8±0.6㎛
緑線:白色溶融アルミナNo.5 D50=2±0.45㎛
粒径が大きいほどせん断付着力が小さいことがはっきりとわかります。
壁面摩擦測定
板と粉体との摩擦力を評価可能です。せん断試験のセルの間に板を挟み、粉体と板がせん断応力がかかるようにします。SUS, プラスチック板などがオプションございます。ユーザー様で希望の材料による板作成も可能です。
- 特徴
粉体に垂直荷重とせん断応力をかけ、せん断層が崩壊するのに要する力を測定し破壊包絡線を描き、せん断付着力、内部摩擦角を測定。最大主応力、単軸崩壊応力を算出し圧力下の流動性を評価します。
簡便な操作性
高圧力測定
少量、小型、低価格
日本薬局方準拠、CFR準拠
ホッパー、サイロ設計 角度計算
オプションで壁面摩擦角、帯電測定
- 仕様
測定内容 | 全自動静的回転試験、壁面摩擦試験(オプション)、帯電測定(オプション) |
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サンプル量 | 回転セル大 165.5cc標準 |
垂直荷重 | ~ 約30kPa(標準セル) |
電源 | 100- 200 V, 4A |
寸法と重量 | 21.5(L)×15.5(W)×51.5 cm(H), 12 kg |
- 導入事例
・圧力下における固結性、ケーキング、流動性の詳細な評価
・ホッパーやサイロで貯蔵した際の詰まり改善
・ホッパー、サイロの設計
・流動改善剤の選定
・材質に対する壁面への付着具合
・材質に対する帯電性
・各種粉体の流動性評価、医薬、食品、化粧品、金属、セラミックス、樹脂、顔料、トナー等