製品情報

ソフトネス測定装置 TSA Tactile Sensation Analyzer / Tissue Softness Analyzer

ソフトネス測定装置
TSA Tactile Sensation Analyzer / Tissue Softness Analyzer

手触り感、柔らかさを評価する革新的なソフトネス測定装置です。音響測定と応力変形を用いて薄層サンプルを高感度に評価できます。

  • 概要
  • 特徴
  • 仕様
  • 導入事例事例

ヒトの感触細胞が感じる振動、応力による感触、手触り感を模擬した測定を行う装置です。音響測定と変形測定からヒトの手触り感、肌触り、風合いに影響する本当の柔らかさ、滑らかさ/粗さ、剛性を数値化します。ヒトでは判別できないこれらを特性に着目した開発が可能です。さらに測定データを基にアルゴリズムを用いてハンドフィール(HF)を求め、ヒトの手触り感(パネルテスト)の結果と相関付け機能もあります。主観的なヒトによる手触り感を客観的に評価できることから再現性、信頼性のあるデータを得ることでき着実な開発が可能です。オプションでボールバーストテスト、坪量、厚み、しわくしゃ性(crumpleability)評価も可能です。ボールバーストテストはDIN EN ISO12625-9:2015-05に準拠しております。解析ソフトウエアは日本語表示可能です。

2021年に国際紙パルプ技術協会の技術情報文書TAPPI TIP 0808-07にTSAが掲載されました。ニュースリリースはこちら。

 

原理

シートを装置へセットします。ブレードがシートを軽く圧をかけながら回転します。その際の摩擦音を測定します。摩擦音強度より、表面粗さ/滑らかさ(TS750)、本当の柔らかさ(TS7)を評価をします。音響強度が小さいほど滑らかで柔らかいという評価になります。次により強くシートを押し縦変形を測定します(D剛性/柔軟性)。Dが大きいほど柔軟です。装置へのシートの固定はリングをかぶせることで再現良く固定でき人為差を抑えられます。

ハンドフィール値(HF値)

ソフトネス測定装置 TSAで得られた3つの数値(TS750、TS7、D)に加えて実際の手触り感と相関を持たせたアルゴリズムにより得られるハンドフィール値(HF値)を得ることができます。これにより季節や天気に左右されずに人の手の評価をシミュレーションすることができます。HF値を求めるには、試料の厚さ、坪量、プライ数の情報が必要です。そして試料に適したアルゴリズムを選択する必要があります。国によって好まれる手触り感が異なるため、例えばトイレットペーパー用でもアジア用、欧州用などがあります。紙製品についてはソフトウエアによりHF値を求めることができますが、不織布や生地は試料によってその密度や厚さが大きく異なるため、HF値を求めることはできません。またはユーザーのパネルテスト結果と相関させるアルゴリズムを開発することができます。

測定例

日本製トイレットペーパー

TS7が小さいほど柔らかい、TS750が小さいほど滑らか、Dが小さいほど剛性が高いことを意味します。 バージンパルプ率が高いほど柔らかいことがわかりました。

リサイクル100%
安価
リサイクル バージン
混合
バージン 100%
TS7(柔らかさ) 25.030 14.674 14.184
TS750(滑らかさ) 31.648 24.079 18.414
D [mm/N] 3.07 2.54 3.17

パネルテストとの相関性

39サンプルの手触り感評価とHFの相関

ベースティシュー39枚のサンプルに対して、ヒトの手触り感(横軸)とTSAで得られたHF(ハンドフィール値)(縦軸)の比較の例です。
良好な相関性が得られています。紙製品についてはソフトウエアのHF計算が可能です。

 

不織布

マスク用の不織布の測定例です。マスクは皮膚に直接、長時間触れるため手触り感は重要な項目です。不織布の加工前と加工剤違いを比較しました。グラフは音響測定の結果で横軸が周波数、縦軸が音響強度[db RMS]で、表は各値です。加工剤によりTS7が小さくなり柔らかいことが分かり、加工剤1がより柔らかいです。一方、TS750は大きくなり表面は粗く、1が粗いことが分かります。Dが大きいことから全体的に柔軟になったことが示唆され、特に加工2が柔軟です。

TSA softness of masks

 

オプションでおむつ等の厚物測定用ホルダー、ナプキンなどの細い試料用ホルダーもございます。

その他、おむつ用不織布 製品違い等データございます。お問い合わせください。

雑誌掲載、資料等

  • コンバーテック 2018年6月号 「不織布分野などにおける革新的ソフトネス測定装置TSAの活用」
  • 日本繊維機械学会 2020年第73回年次大会 予稿集 「摩擦音と応力変形測定による生地等の手触り感評価法の原理と評価事例」
    肌着等の測定例の掲載
  • 月刊せんい 2020年12月 Vol.73, No.12 「TSA 摩擦音と応力変形測定による生地等の手触り感評価法の原理と評価事例
    *リンクよりダウンロード可能です。

*別刷りがあるものもございます。ご希望ありましたらお問い合わせ下さい。

  • 特徴
  • 簡便な測定、客観的で再現性のあるデータ
  • 柔らかさ、滑らかさ、剛性を独立に得られるため、個々の数値に対する研究が可能
  • ヒトの手触り感評価との良好な相関性
  • オプションでボールバーストテスト、坪量、厚み、しわくしゃ性(crumpleability)評価

  • 仕様

 

測定試料 112.8 mmφ
測定時間 約30秒、約90秒
寸法 190(幅)×440(高さ)×470(奥行) mm
重量 19kg
電源 100V, 50/60Hz
  • 導入事例

・ヒトの手触り感のパネルテストの代替え、コスト削減
・柔軟剤の選定、最適量決定、ブレード交換時期の最適化、工程管理、トラブルシューティング
・クレーム対応、競合品評価
・ティッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンタオル、顔用ティッシュ、ティッシュハンカチ等
・オムツ、マスクなどの不織布、テキスタイル、生地等

  • お問い合わせ
  • お見積依頼
  • デモ依頼
  • サポート修理