トータルオイル分析システム MiniLab ELシリーズ

- 概要
- 特徴
- 仕様
エンジン開発に不可欠なオイル分析
近年の高性能なエンジン・ジェットタービンでは開発、製造、メンテナンスのあらゆる場面において、設備の状態を把握するためにオイル分析が欠かせないものとなっています。オイル分析は、設備の異常の前兆を速やかに捉えると同時に、異常の原因を突き止めるのに、信頼性の高い非破壊検査技術として確立されています。
MiniLab ELシリーズは、以下の5つのオイル分析装置を1台のパソコンで制御、データ収集、レポート作成までを簡潔に行います。装置の組み合わせにより、MiniLab 123EL及びMiniLab 143ELの2種類があります。
①SOAP 回転ディスク電極法発光分光元素分析装置 Spectoil 120C
②ポータブル潤滑油劣化モニター装置 FluidScan 1100
装置構成と測定項目
摩耗
異常摩耗時に発生する比較的粒径の大きな摩耗粒子まで検出可能な回転ディスク電極法により、摩耗粒子の元素分析を行います。あらゆる部材が使用されるエンジンで最大31種類の元素を30秒程度で測定できます。また鉄粉濃度計により、壊滅的な摩耗を検出します。
汚染(コンタミネーション)
元素分析及び赤外分光分析により、水分、クーラント、すすなどの異物混入から、添加剤(耐摩耗剤、清浄分散剤、防錆剤、腐食防止剤など)まで測定可能です。燃料希釈率は米海軍主導で開発された画期的なSAW(表面弾性波)センサーにより、測定時間はわずか1分ながら従来のガスクロ法と高い相関性の結果を得られます。
オイル劣化性状
赤外分光分析により、全塩基価(TBN)、酸化、ニトロ化、硫酸化、耐摩耗剤(ZDDP)の消耗度を測定し、動粘度計で40℃での動粘度を測定します。
MiniLab ELシリーズ 製品動画
- 特徴
簡単な操作性
・現場向けに誰でも簡単に操作できるように設計されており、分析のための専門家は一切不要
・希釈などの前処理不要
・必要試料量は5mL程度
・洗浄に溶剤も不要
・アルゴンガスなどの高コストなユーティリティーも不要
ソフトウエア
・1台のパソコンで、全ての装置を制御、データ収集、トレンドレポート作成まで行うため、データ集約などで余計な手間がかからない。
・アラーム閾値を予め設定することで自動で異常を知らせてくれるため解析が容易。
・直感的なインターフェースで操作も簡単
・設備にデータを紐づけして保存するため、トレンド解析が可能
・メールなどによる通知オプション
・ネットワーク接続により遠隔地の複数システムをサポート
MiniLab ELソフトウエア インターフェース
レポート例
- 仕様
操作仕様
動作環境:5~40℃, 10~80% 結露なきこと, 高度2,000m以下
必要試料量:5mL未満
溶剤:不要
ソフトウエア
対応OS:Wndows 10 or 7 Pro 32/64bit 英語版
ユーティリティー
電源 : AC115/230V, 50/60Hz, 1200W(最大)
寸法 : MiniLab 123EL: 1,830 mm (W) x 660 mm(D) x 710 mm (H)
MiniLab 143EL: 2,140 mm (W) x 660 mm(D) x 710 mm (H)
重量 : MiniLab 123EL: 76kg
MiniLab 143EL: 82 kg