粒子径・ゼータ電位・分子量測定装置 BeNano Series

- 概要
- 特徴
- 仕様
粒子径(動的光散乱、DLS):粒子は分散媒の中で粒子同士あるいは溶媒分子と衝突し、不規則な運動(ブラウン運動)をします。そこにレーザーを当てると粒子の運動速度に依存した光の揺らぎ現象が計測され、その情報を自己相関関数に変化後、最適アルゴリズムによって粒子径を計算します。
ゼータ電位(電気泳動光散乱、ELS):溶媒中に電荷を持っている粒子に電場を与えると粒子は移動します。例えば、+電荷を持っている粒子は-電極へ泳動します。そしてその泳動速度はゼータ電位の絶対値に比例します。BeNanoは粒子の泳動速度測定に光散乱位相解析(PALS)技術を使用します。時間当たり位相シフト(d Φ /dt)は、周波数シフトΔfに比例し、また、Δfは電気泳動移動度と比例関係があります。計算された電気泳動移動度からHenry式を用いてゼータ電位を計算します。
重量平均分子量測定(静的光散乱、SLS):いくつかの異なる濃度の溶液を調整して、それぞれの静的光散乱量を測定し、濃度と散乱強度の逆数をプロットすると、切片の値から分子量を求め、傾きから第二ビリアル係数A2を計算します。
- 特徴
粒子径(動的光散乱、DLS)
特徴1. 後方光散乱(173°)検出技術と最適な検出位置のインテリジェント調整
173°の後方光散乱量は90°の光散乱量に比べ8~10倍大きくなり、以下のメリットがあります。
- 非常に薄いサンプル濃度(0.1ppm)の高精度測定
- 多重散乱を回避し、40%w/vの高濃度まで測定可能
- 埃の干渉効果の抑制
実際上記のグラフで高濃度標準サンプルの測定結果は173°検出器の測定結果とよく一致しています。
特徴2.幅広い温度範囲:₋15℃~110℃
高精度温度制御が可能で、低温(結露防止のために乾燥空気あるいは窒素ガス必要)~高温まで温度制御が可能です。上記のグラフでBSAタンパク質が65℃付近で変性が起こっていることが観測できます。このように温度を変えながら各種サンプルの安定性における温度依存性を評価できます。
特徴3.優れた再現性
PBSに5mg/mLのBSA粒子が溶解したサンプルを90°と173°でそれぞれ測定した結果、いずれもフィルタ前後で凝集粒子の存在有無が確認されました。また、173°での測定結果の方がより優れた再現性を示しました。
特徴4.極少量サンプル(3-5μL)対応可
ゼータ電位(電気泳動光散乱、ELS)
- 光散乱位相解析(PALS)技術によりゼータ電位の高精度測定
(等電点付近のサンプル、塩濃度の高いサンプルの高精度測定可能)
- ゼータ電位分布測定可能
- Smoluchowski式、Henry式、Customize式を用いて計算可能
- サンプル量:水系(0.75mL~)、溶剤系(1mL~)
- 仕様
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