製品情報

濡れ寸法変化測定装置 WSD.02

濡れ寸法変化測定装置
WSD.02

WSDは、液体との紙やシート試料の瞬間の動的寸法変化、ストレッチ特性を測定します。寸法変化の起こる印刷、接着や含浸のような多くの紙の転写プロセスを、液体との紙の片面接液によって分析されます。プロセスを反映した評価には片面接触による動的測定が必要です。

  • 概要
  • 特徴
  • 仕様
  • 導入事例事例

液体との片面接液時の試料の瞬間の動的寸法変化、ストレッチ特性を測定します。転写、接着、印刷特性に重要です。

原理

原理 WSD

一定張力引張伸び測定式

本法は、オーストリアGraz大学パルプ・ファイバー技術研究所と共同で開発されました。クランプで固定した試験紙片に一定張力を付加した状態で試験液を満たした測定セルへ落下させます。液体との接触の瞬間(100ms後)から紙片の伸縮性の変化が変位センサーで測定され、少なくとも 59 mm長の接液長に対する変化率%に換算され、ストレッチ率の経時グラフがPC画面に表示されます。実プロセスとの最大限の相関性を確保するため、錘を使って1 N~5 N/60 mm の範囲内で試料に張力が加えられます。
紙のストレッチは、フリーネスや繊維の配向性により決まる伸縮性に依存すると同時に、水性液体の浸透性の動特性に依存します。従来法であるFenchel試験器のように物性の異なる紙の両面を液体に同時に接液する手法では、二種類の全く異なる浸透プロセスとストレッチプロセスが同時に進行するため、実際のプロセスとの相関性を樹立できません。
プロセスを反映した評価には動的測定が必要です。

測定例

貼り合わせ時の寸法変化は貼り合わせの品質、操業性に影響を与えます。図は、石膏ボード用の紙の品質管理で使用されている例です。製造日による伸び率の違いが見られます。許容範囲の決定が可能です。

WSD石膏ボード用の紙データ
二種類のラベル紙のぬれストレッチの経時変化観察です。ラベル紙1では急激に伸びるが伸び率は少ないです。一方、ラベル紙2では1よりもゆっくりと伸びていますが60秒経過すると伸び率は1よりも大きくなっています。接触時間による変化が如実に見られ、接触直前、経過時間の寸法変化観察が重要な意味を持ちます。

WSD 2種のラベル紙データ

 

  • 特徴

液体との片面接液直後からのぬれストレッチ(一定張力引張伸び)の動特性の測定

簡便な操作性

1台でぬれストレッチと熱収縮測定も可能な装置DSSもございます。

  • 仕様
測定原理 一定張力引張伸び測定式
試料寸法 Min.210×(60±0.5) mm
測定項目 ぬれストレッチ率経時グラフ
任意時刻におけるぬれストレッチ率値(%)
紙の相対湿度
測定範囲 Max.25%
付加加重 1~5 N/60 mm
精度 ±0.1%以内(但し、ストレッチ率0~3%時)
再現性 ±0.05%以内
寸法 280(幅)×300(高さ)×320(奥行) mm
重量 8.5 kg
電源 100V/ 50~60Hz
  • 導入事例

・水やプロセス液(ファウンテン水、接着剤、インクジェットインク、塗工液など)との接液による新聞用紙、ラベル紙、インクジェット用紙、塗工原紙、オフセット印刷用紙、化粧紙などの寸法安定性の評価
・含浸樹脂やグラビアインクと化粧紙
・薄膜、フィルム等

  • お問い合わせ
  • お見積依頼
  • デモ依頼
  • サポート修理