乾燥工程評価装置 CurinScan Classic

- 概要
- 特徴
- 仕様
- 導入事例事例
CurinScan Classic (キュアリンスキャン クラシック(旧Rheolaser Coating, HORUS)は画期的なMS-DWS法を用いた塗膜の乾燥・造膜工程の評価を行う装置です。レーザーを塗膜のサンプルに照射し、反射散乱光の干渉波のイメージを解析することでサンプルの乾燥・造膜状態をリアルタイムに測定します。
測定ヘッドは最大4つ搭載可能で、異なるサンプルを同時に、あるいは個別に測定することが可能です。照射されるレーザーは可視光と近赤外光のものがあり、反射光が得にくい黒色に近いサンプルの場合は近赤外光レーザーを使用します。
測定はレーザースポットに塗布サンプルが置かれたことをソフトウェアが自動認識し、測定が自動で開始されます。開始後はソフトウェア上でリアルタイムな挙動を追うことができます。
装置は専用ソフトウェアにて操作します。ソフトウェア上の簡単な操作で測定の開始・終了を定義ができる上、変化速度の計算も簡単に行うことができ、面倒な計算の手間がありません。
今まで見えなかった塗膜の乾燥工程・造膜の評価を可能とする新しい方法を提案しています。
MS-DWS法の原理
MS-DWS(Multi Speckle-Diffusing Wave Spectroscopy、マルチスペックル拡散波分光法)はレーザー光をサンプルに照射し、反射散乱光の強度の振動を評価することを基本原理としています。サンプルボトル内のサンプルに外部からレーザー光を当てると、サンプル内部に含まれる粒子によってマルチ散乱が起こり散乱光が返ってきます。その際に粒子のブラウン運動によって干渉を受けた反射散乱光は平面のマルチ検出器で観察すると波を打ったようなスペックルイメージを表示します。このイメージの動きはそのまま粒子の動きと捉えることができます。
塗膜がまだ液体の状態であればサンプル内の粒子は比較的自由に動きますのでスペックルイメージの動きも大きくなります。塗膜からベースとなる液が蒸発し、さらに造膜が進んで行くと粒子が動かなくなっていきますのでスペックルイメージの動きも小さくなります。このスペックルイメージの動きの大きさを流動性ファクターとして数値化すると乾燥工程が進んで行くに連れてファクター値が小さくなっていきます。この値の変動を観察することで塗膜の状態をリアルタイムに判断することができます。
- 特徴
・MS-DWS法を用いた塗膜の乾燥工程評価が可能
・レーザーによる完全非破壊測定でリアルタイムな測定が可能
・最大4つの測定ヘッドを搭載可能で同時/個別測定が可能
・洗練されたデザインのソフトウェア
- 仕様
光源波長: 650 nm あるいは 850nm(オプション)
測定原理:MS-DWS法
使用環境: 最大60℃
所要電源: 100Vac 50/60Hz
寸法・重量: W70 x L60x H62cm 45kg
主な評価項目:流動性ファクターの評価による塗膜の乾燥工程評価
- 導入事例
・各種塗料、インクの乾燥造膜過程の評価
・増粘剤の添加の影響
・基材の違いによる乾燥状態の変化の評価
・マニキュア、リップグロス、液体ファンデーション、マスカラの乾燥工程評価
・接着剤の硬化制御
・UV硬化の評価
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