マイクロレオロジー・ゲル化評価装置 Rheolaser Master

- 概要
- 特徴
- 仕様
- 導入事例事例
RHEOLASER Master(レオレーザー マスター)はMS-DWS法を用いたバルク溶液のマイクロレオロジー特性を評価する世界で画期的な装置です。レーザーをガラスボトル内のサンプルに照射し、反射散乱光の干渉波のイメージを解析することでサンプルの粘弾性的特性を評価します。非接触でガラスボトル内のサンプルを測定可能なので弱い構造体が形成されているサンプルのレオロジー特性の評価が可能です。
測定スロットは6つあり、異なるサンプルを同時に、あるいは個別に測定することが可能です。スロットの開閉はいつでも行うことができ、サンプル導入後は速やかに測定を開始することができます。また、スロット内は加熱温調が可能で、温度変化による粘弾性特性の変化を追うことも可能です。
RHEOLASER Masterはソフトウェア上の簡単な操作で測定の開始・終了を行うことが出来る上、各種指標の計算もワンクリックで行うことができ、面倒な計算の手間がありません。RHEOLASER Masterは今まで評価できなかったレオロジー特性の評価を可能とする新しい基準を提案しています。
MS-DWS法の原理
MS-DWS(Multi Speckle-Diffusing Wave Spectroscopy、マルチスペックル拡散波分光法)はレーザー光をサンプルに照射し、反射散乱光の強度の振動を評価することを基本原理としています。サンプルボトル内のサンプルに外部からレーザー光を当てると、サンプル内部に含まれる粒子によってマルチ散乱が起こり散乱光が返ってきます。その際に粒子のブラウン運動によって干渉を受けた反射散乱光は平面のマルチ検出器で観察すると波を打ったようなスペックルイメージを表示します。このイメージの動きはそのまま粒子の動きと捉えることができます。
ここで1つの粒子の動きに注目し、一定平面内でどの程度の速さでどの程度の範囲を移動するかということをMSD(Mean Square Displacement、平均平面転移量)という数字で表すと数字が大きいものは粒子がより移動しやすい、つまりは液体の挙動を示しているということになります。
このMSDを時間に対してプロットすると液体は直線性がありますが、サンプルにネットワーク構造などがあり、粒子の移動を妨げる状況があると移動が遅れて起こる現象が見られ、MSDの増加も遅れて起こります。このような挙動を示すサンプルは粘弾性体と言えます。なお、固体の場合は時間に対してMSDの増加は起こりません。
この得られたMSDの曲線の変化をもとにして、様々なサンプルの粘弾性特性を計算することが可能となります。
- 特徴
・MS-DWS法を用いたマイクロレオロジー特性評価が可能
・密閉容器中の完全非破壊測定
・6スロットで同時/個別測定が可能
・ヒーター機能で測定部の加熱温調可能
・洗練されたデザインのソフトウェア
- 仕様
光源波長: 650 nm
測定原理:MS-DWS法
サンプルボトル容量:20ml(4mlボトルオプション有)
測定可能最低粘度: 約15cP
温度調整: 室温+5℃~90℃
所要電源: 100Vac 50/60Hz
寸法・重量: W60 x L40x H30cm 36kg
主な評価項目:MSDによるレオロジー特性評価、ゲル化点評価、 弾性インデックス(EI)、粘性インデックス(MVI)、 固液バランス(SLB)
- 導入事例
【食品】
・ヨーグルト、チーズなどの時間、温度、pHに対するゲル化点測定
・クリーム、マヨネーズ、ドレッシングなどの食感評価
【化粧品・パーソナルケア製品】
・軟化剤の最適濃度評価
・クリームや歯磨き粉などの触感の調整
・シャンプーのレオロジー特性、安定性の評価
【製薬】
・咳止めシロップの増粘剤濃度の最適化
・目薬のゲル特性の調整
・ドラッグデリバリーの特性評価
【塗料・インク】
・塗料の特性、挙動評価
・塗布後のリカバリー評価
【材料、その他】
・接着剤、合成材料のポットライフ
・セメントの添加剤の評価
・ポリマー分散系油のレオロジー特性評価
・スラリー、潤滑油などの挙動特性評価
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