同じような考え方が気-液や油水などの液-液界面にも存在し、「界面粘弾性」と呼ばれています。これは液体全体の変形に対する応答ではなく、界面の みの変化に対する応答を示していまして、界面の安定性などの評価が必要である場合は粘弾性ではなく界面粘弾性を評価する必要があります。
界面粘弾性はコーンを使った回転式の粘弾性測定装置でも評価可能ですが液体が界面活性剤を含んでいる場合、界面活性剤の吸脱着が起こりにくいため、実際に はダイナミックに起こる界面活性剤の吸脱着による界面の変化を追うことができません。そのため、下記のような界面を拡張・収縮させるような変形を起こしそ の応答を見るという手法が使われています。
上述の界面を拡張・収縮させるような変形を起こして界面粘弾性を評価する手法は一般的にはペンダントドロップ法を応用することで行います(ペンダントドロップ法の説明はこちら)。 ペンダントドロップ法は液体の表面・界面張力を測定する方法として知られていますが、界面粘弾性測定を行う場合は液滴体積を増加・減少させながらそれに対 する表面・界面張力の変化測定を行います。液滴体積の増加・減少はすなわち界面の面積の拡張・収縮で、界面活性剤は界面への吸脱着を繰り返しますが、それ を含めた界面張力の変化から界面粘弾性は計算されます。
上述の界面の面積変化に対する界面張力の応答を測定することで界面粘弾性Eが計算されます。界面粘弾性Eは弾性項E’、粘性項E”に分けられ、それぞれ弾性項E’は界面の変形に対する抵抗力(弾力)を表し、粘性項E”は変形が起こった後の緩衝力を表します。
界面活性剤が含まれる系で考えると、弾性項E’は界面活性剤の表面濃度や吸着層での分子間力に依存し、粘性項E”は分子の拡散速度、溶液中の界面活性剤濃度、吸着層での分子同士の摩擦(ぶつかり合い)などに依存します。
その他の分野でも液体の界面の安定性を評価することが必要であれば応用が可能です。まずはサンプルテストなどで評価可能かをご判断ください。
測定可能な装置はこちら:DSA100R >>