製品情報

回転ドラム式 粉体流動性測定装置 Revolution Powder Flow Analyzer (RPA)

回転ドラム式 粉体流動性測定装置
Revolution Powder Flow Analyzer (RPA)

回転ドラム式による動的で低負荷な測定による粉体流動性測定装置です。粉体に圧力がかからないプロセスに適した動的な評価法です。従来法では差が得られない方へ。粉体と材料の摩擦により生じる帯電評価や、高温加熱状態の流動性評価も可能です。Mercury Scinentific社は回転ドラム式のパイオニアメーカーです。

  • 概要
  • 特徴
  • 仕様
  • 導入事例事例

粉体のハンドリングやプロセスにおいて発生する閉塞、付着、凝集、固結、磨耗などのトラブルの多くは粉体の流動特性に関連し、粉体の物性や外的環境要因に依存します。操業条件下の流動特性を予測するために、かさ密度、安息角、オリフィスからの流れやすさ等が利用されていますが、相関性が充分とは言えません。この問題を解決する一つの方法は、動的な条件下で粉を試験することであり、その一つがなだれ現象の解析です。Revolutionは、動的な低負荷な測定で、粉体に圧力がかからないプロセスに適した評価法です。
3Dプリンタ用粉体(Additive Manufaturing付加製造用)、塗布用粉体、医薬、トナー等様々な分野で使用されております。

様々な評価法

・流動性試験 ・流動化性試験 ・造立性試験 ・固結性試験 ・パッキング試験* ・材料との摩擦による帯電試験* ・高温加熱試験 (250℃まで)* (*はオプション)

原理

RPA原理 ドラムと画像
円筒容器(ドラム)に所定量の粉体を入れます。このドラムをゆっくりと回転させると、粉の堆積層は上方へ引き上げられます。粒子間の付着力と重力のバランスが崩れたときになだれが起こります。周期的ななだれ現象をCCDカメラで連続的に撮影して、画像解析を行うことにより得られた種々のパラメーターを用いて、動的な流動特性を統計的に数値化できます。(位置エネルギー計算からなだれエネルギーやなだれ角度、動的安息角など。)

流動性 絵

また、回転数を徐々に速くすると、粉体層への空気の巻き込みにより流動化(液状化性)が起こります。なだれがおきなくなる非固結状態から流動化への変化回転数評価(multi flow)や、さらに高速に回転し粉体層の体積増加率を測定することにより動的な流動化性を評価もできます。
回転ドラム内で生じる粉体の動的な状態変化を連続的に測定できますので、造粒性などの特性も評価できます。

測定例

グラニュー糖と粉砂糖の測定例

グラフは、縦軸がavalanche energy(なだれエネルギーAE)で横軸:測定時間で時間によるAEをプロットしています。なだれエネルギーは生じたなだれの大きさを示し値が小さい方が流動性がよいという評価になります。グラニュー糖の方が明らかに小さく変動も小さいです。表は平均値と標準偏差で、グラニュー糖の方が、流動性がよく、なだれも均一であることが示唆されました。複数のなだれの評価するためなだれの均一性も評価できる点も特徴です。

グラニュー糖 粉砂糖AE

3Dプリンタ用粉体

積層型3Dプリンタでは粉体をコーターで造形部に移動させ粉体層を形成し、その層にレーザーを照射し溶融させ目的の造形をしてきます。使用しない粉体は排出されます。粉体の流動性は粉体層の良し悪しにかかわり、不良の場合造形物の欠陥の原因となり得ます。粉体層の形成の際の粉体の移動には強い力は加えられておらず、流動は動的でありRevoltuionの評価法が非常に適していると複数の文献で報告されております。
造形に使用されない粉体は排出されますが、再利用できれば原料コスト削減につながります。下記は3Dプリンタ用のSUS粉体を再利用した場合に流動性が変わるかどうか調査したものです。virgine(未使用)に対しused2, used5と再利用によりAvalanche energy、Avalanche angle(流れ角)が大きくなり流動性が悪くなっていることが分かりました。本装置により再利用が可能かどうかの目安を決定できます。
再利用の影響

技術記事「AM(3Dプリンタ)用粉体の流動性評価に適した動的な評価法」-コンバーテック2021.10月号掲載 ダウンロードはこちら

  • 特徴

・回転により生じる粉体のなだれ現象を画像で捉え、数値解析することで流動性を評価
・無負荷のプロセスに最適
・なだれ現象の解析による粉体の動的挙動の評価 回転数の選択により操業条件に近い状態で試験
・客観的かつ簡便で、自動的な測定、従来法で差が得られない方へ
・材料との摩擦による帯電量測定(オプション)
・250℃までの高温加熱状態の流動性評価 NEW! (オプション)

  • 仕様
試験項目 流動性、流動化性、固結性、造粒性、パッキング性、帯電性
ドラム材質 ボロン-シリケートガラス、電解めっきアルミニウム
試料量 100 cc(標準), 25cc(小型)
ドラム回転数 0.1~200 rpm
画像の保存 無し、全画像又は、任意画像数
画像の取込速度 5~30フレーム/秒
試験時間 崩壊なだれ回数又は、データ点数の設定
光源 コールドカソードランプ
安全設備 ドアロック機構
インターフェイス USB及び1394 Firewire(4又は6ピン)
専用ソフト Windows 7, 10対応
電源 AC100V、3A、50Hz/60Hz
重量 約9kg
寸法 229(W)×229(H)×610(D) mm
データ処理装置 別途ご相談
  • 導入事例

● 低ストレス化での流動性測定
● 従来法で差が得られない方へ
● 包装時、小分けの充填量の均一化
● 3Dプリンタ用(Additive manufacturing付加製造)の粉体流動性
● 流動化性評価、粉体が空気を含み液体のように振る舞う様子を評価、 粉体輸送、舞いやすさ等
● 加熱状態の流動性
● 流動改善剤の選定、最適量決定
● 各種粉体の流動性評価、医薬、食品、化粧品、金属、セラミックス、樹脂、顔料、トナー、3Dプリンタ用粒子等

技術情報 Technical information
  • 粉体の性質や物性評価法(流動性、粒子径、水分吸脱着等)
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