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卓上型キセノン促進耐候性試験機 Q-SUN Xe-1(キセノンウェザーメーター)

卓上型キセノン促進耐候性試験機
Q-SUN Xe-1(キセノンウェザーメーター)

屋外の天候に曝されたときに、劣化に対する耐久性を「耐候性」と呼びます。Q-SUN キセノン促進耐候(光)性試験機(キセノンウェザーメーター)は、最新のキセノンアーク技術を駆使し、これら劣化につながる代表的な「水・光・熱」の三要素を試験機内で再現し、様々なシミュレーション並びに促進試験を行います。
卓上型のQ-SUN Xe-1(キセノンウェザーメーター)は低コストでコンパクトながら、大型試験機と同等の試験を行うことができます。誰でも簡単に試験を始めることが出来ます。

  • 概要
  • 特徴
  • 仕様
  • 導入事例事例

コンパクトで高性能 新しくなった卓上型キセノン促進耐候性試験機 Q-SUN Xe-1(キセノンウェザーメーター)

1.   耐候性試験機(ウェザーメーター)ベストセラーモデル

卓上型キセノン耐候性試験機Q-SUN Xe-1(キセノンウェザーメーター)は世界50カ国以上の導入実績を誇るグローバルスタンダードモデルとして知られています。様々なシミュレーション用途に対応できるよう屋内(窓ガラス)・屋外(デイライト)・強紫外線仕様の多種多様な光学フィルタのアクセサリがあり、低温環境にも対応することのできる試験機です。

2. 簡単操作。日本語対応タッチパネルコントロール

日本語対応タッチパネル式コントロールパネルが採用され、これまで以上に使いやすくなりました。日本語の他7言語に対応しています。試験プログラムの設定や照度やブラックパネル温度校正などの入力が一目で理解でき、操作がより簡単になりました。

3. 最大設定照度125W/m2のハイパワー試験機

通常の卓上型キセノン耐候性試験機では設定できる照度は標準太陽光1つ分に相当する60W/m2にも満たないものが多い中、Q-SUN Xe-1モデルではそれを超える75W/m2の高照度で試験することが出来ます。大型の試験機と比べてもそん色ないようなスペックで、高い照度設定で促進性を狙う試験もできるような汎用性の高いモデルです。

4. ランニングコストはキセノンランプのみ。さらに長寿命に

一般的なキセノン耐候性試験機(キセノンウェザーメーター)ではキセノンランプに加えて光学フィルタも交換する必要があります。Q-Lab社では特殊な光学フィルタは長寿命のものを採用しているため交換不要です。消耗品としてはキセノンランプ1本のみです。寿命はなんと通常放射照度では3000時間と永く使えて非常に経済的な耐候性試験機です。高放射照度設定でも1000時間のランプ寿命を保証しています。

5. 各種光学フィルタにより様々なシミュレーションを再現

耐候性試験規格は、その業界によって設定値から試験時間まで多種多様な形で定められています。キセノン耐候性試験機Q-SUN(キセノンウェザーメーター)は温度、降雨を模擬するスプレー試験の水量、光の強さなど様々な設定ができます。中でもキセノンランプの波長を変えることができる光学フィルタは複数ラインアップあります。太陽光のスペクトルは環境によって変わります。たとえば屋内の窓ガラス越しの太陽光に曝されるような文房具・家電・印刷物などは屋外の太陽光よりも照射を受ける紫外線量が少ないことが知られています。このようなサンプルの試験方法においては、紫外線が弱い光学フィルタを規格化しています。一方、より強い紫外線を当てる目的で、地表面には届かない、宇宙空間のみで存在するようなUVC領域の光を照射する光学フィルタも存在します。キセノン耐候性試験機Q-SUN(ウェザーメーター)はどんなシミュレーションも再現できるよう幅広い光学フィルタの種類があり、それは定期交換不要です。

QSUN光学フィルタ

6. 小さい本体でもたくさん試験できるサンプル設置面

サンプル設置面積は46×26cmで名刺サイズのサンプルが17枚と、卓上型耐候性試験機の業界最大レベルの広さを誇ります。
Q-SUN Xe-1は卓上型耐候性試験機業界では最小レベルの床面積わずか78×65cmと限られたスペースの試験室や研究室に設置することができる卓上型キセノン試験機ですが、十分な量のサンプルを試験可能です。

7. 低導入コスト

導入しやすい価格帯の耐候性試験機(ウェザーメーター)です。その他スプレーや低温仕様用チラーオプション等があり様々なラインナップがあります。

8.豊富なサンプル設置オプション

サンプルのサイズや量に応じたサンプルホルダーなどを販売しております。立体物高さ調整ホルダーでは、高さの異なるサンプルであっても、ランプからの暴露面の高さを調整することができます。

▶詳細はこちら

Q-Lab社とは?

1956年創業の耐候性試験機(ウェザーメーター)、腐食試験機の世界的メーカーです。キセノン耐候性試験機Q-SUNは世界市場シェアトップの耐候性試験機として有名です。フロリダには世界最大の屋外曝露場を保有しており、機器製造のみならず試験サービスやコンサルティングサービスを行っております。Q-Lab本社は米国オハイオ州クリーブランドにあり、英国のマンチェスター、ドイツのザールブリュッケン、上海にも販売・流通拠点を構えております。

 

>>>Q-Lab Corporation の紹介動画はこちら


  • 特徴
  • 卓上型キセノン促進耐候性試験機(キセノンウェザーメーター)
  • 卓上型でコンパクトながら、大型機種と遜色ない「光・温度・水」の精密制御、125Wの高照度試験
  • リーズナブルでエントリーモデルにも最適
  • 立体物試験が可能なフラットトレイ式
  • 日用品から試験機関まで様々な業界に納入実績あり

キセノン試験機(キセノンウェザーメーター)とは?

キセノン耐候性試験機Q-SUN(キセノンウェザーメーター)はキセノンガスを発光させて光を照射するキセノンランプで光の環境を作り出しています。キセノン元素は発光させると非常に屋外の太陽光に近しいスペクトルを持つことが知られており、耐候性試験機の光源として採用されました。また、キセノンランプはある電圧をかけることによって発光するのですが、この電圧値を調整することで光の強さも調整できるようになっています。試験機では槽内の温度や湿度も変化させることができるため、かなり自由度高く運用することができます。この自由度の高さからASTM, JIS, ISOなどの国際的試験規格団体は様々な業界向けに適した耐候性試験規格を策定できるようになりました。その試験規格で定められた試験条件は多種多様です。

Xe-1_正面扉開+人

優れたランニングコスト性を誇る空冷式キセノンランプ

従来のキセノン試験機は水冷式キセノンランプというものを採用していました。キセノンランプは熱を帯びるため、冷却にあたって光学フィルタ間に冷却水を通すというデザインでした。これはランプがしっかりと冷えるという利点はあるのですが、光学フィルタ間に水を通すため、フィルタを汚さないように高純度の純水供給が必要になります。また、光学フィルタに汚れが蓄積する影響で不純物が付着し、光を遮る障害物になってしまうことから交換必須になります。キセノン試験機Q-SUNは最新の空冷式キセノンランプを採用しており、このような問題点を解消しています。冷却にあたって高純度な純水を必要とすることはなく、また光学フィルタも水冷式のように不純物が蓄積することはないため永年使い続けられるようなデザインになっています。結果的に光学フィルタを交換する必要はなくなったため、ランニングコストはキセノンランプのみという経済的なモデルに仕上がっております。

空冷式キセノンランプのメリットはもう一つあり、それはデザイン的にランプの交換が非常に簡単であるということです。光学フィルタと一体型になっておらず、割ってしまうことはなく、手がぬれて汚れる心配もありません。キセノン試験機Q-SUNはランプ交換作業をできる限りシンプル化しており、だれでもすぐにできます。

光学フィルタ

空冷式キセノンランプのメリットはもう一つあり、それはデザイン的にランプの交換が非常に簡単であるということです。光学フィルタと一体型になっておらず、割ってしまうことはなく、手がぬれて汚れる心配もありません。キセノン試験機Q-SUNはランプ交換作業をできる限りシンプル化しており、だれでもすぐにできます。

屋外の降雨を再現するスプレーサイクル

耐候性試験機(ウェザーメーター)では主に「光・熱・水」の3要素を考慮し試験する必要があるのですが、どうしても光の影響にフォーカスされてしまいがちです。その理由は光以外の要素はジュールなどのエネルギー量で数字で表すことが難しく、また試験規格でも熱・水の影響に関してそこまで言及されてこなかったという背景があります。ただし、実際に屋外暴露試験をしてみると水や熱からの影響は顕著に出るケースがあり、その劣化はモードは光からのモードとは異なります。具体的な例としては物性的な変化(クラッキング、はがれ、膨れ)などは水からの影響が強いと知られています。

最先端の耐候性試験規格であるASTM D7869は屋外の水の影響に着目して策定され、スプレー水量も校正するように規格化されました。結果的にフロリダ屋外暴露試験場との結果と近しい劣化を試験機内でも生むということがわかりました。

キセノン耐候性試験機Q-SUN(キセノンウェザーメーター)はこの規格に適合しており、また近水平(10°)なサンプルトレーを採用しています。これは試料面に対し垂直方向にスプレーノズルが配置されていることから、より屋外設置環境に近しく自動車塗料、自動車部品、木材塗料、樹脂、建材、等多くの材料における実際の屋外環境を忠実に再現します。従来方式(回転式)のキセノン試験機では試料を垂直に配置しており、相対的に少量の水分をスプレー照射します。これは、水が試料面に留まらずに直ちに垂れ落ちることを意味しており、Q-SUNのフラットトレーは、より長い水分保持とより多くの水分取込を可能にすると示しています。この事から、Q-SUNは最も現実性のあるキセノン試験機であるといえます。

ASTMD7869

屋外で濡れる状態に近しい環境をQ-SUNで再現します

  • 仕様

仕様

仕様1

モデル

Q-SUN モデル仕様

各種光源フィルタ照射範囲

QSUN光学フィルタ

校正

QSUN校正1

  • 導入事例

利用分野

塗料や建築材料、テキスタイル、医薬品、化粧品など光照射による劣化の影響のあるサンプル。

Q-SUNシリーズ適合試験規格一覧

塗料

JIS K5600-7-7 – 塗料一般試験方法−第 7 部:塗膜の長期耐久性−第 7 節:促進耐候性及び促進耐光性(キセノンランプ法)
ISO 11341 – Paints and varnishes — Artificial weathering and exposure to artificial radiation — Exposure to filtered xenon-arc radiation
ASTM D7869 – Standard Practice for Xenon Arc Exposure Test with Enhanced Light and Water Exposure for Transportation Coatings
ASTM D6695 – Standard Practice for Xenon-Arc Exposures of Paint and Related Coatings
ASTM D3451 – Standard Guide for Testing Coating Powders and Powder Coatings
ASTM D3794 – Standard Guide for Testing Coil Coatings

プラスチック

JIS K7350-2 – プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第 2 部:キセノンアークランプ
ISO 4892-2 – Plastics — Methods of exposure to laboratory light sources — Part 2: Xenon-arc lamps
ASTM D2565 – Standard Practice for Xenon-Arc Exposure of Plastics Intended for Outdoor Applications
ASTM D4459 – Standard Practice for Xenon-Arc Exposure of Plastics Intended for Indoor Applications
ASTM D5071 -Standard Practice for Exposure of Photodegradable Plastics in a Xenon Arc Apparatus

繊維

JIS L0843 – キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L0891 – キセノンアーク灯光又はサンシャインカーボン アーク灯光を用いた促進耐候堅ろう度試験方法
ISO 105-B02 -Textiles — Tests for colour fastness — Part B02: Colour fastness to artificial light: Xenon arc fading lamp test
AATCC TM16.3  – Colorfastness To Light: Xenon-Arc
AATCC TM169  – Weather Resistance Of Textiles: Xenon Lamp Exposure
Adidas TM 5.11

アルミニウム

JIS H8602 – アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化塗装複合皮膜
JIS H8685-1 – アルミニウム及びアルミニウム合金の着色陽極酸化皮膜の促進耐光性試験方法−第 1 部:光堅ろう度試験
ISO 2135 – Anodizing of aluminium and its alloys — Accelerated test of light fastness of coloured anodic oxidation coatings using artificial light
ISO 28340 – Combined coatings on aluminium — General specifications for combined coatings of electrophoretic organic coatings and anodic oxidation coatings on aluminium
AAMA 2605 – Performance Requirements and Test Procedures for Superior Organic Coatings on Aluminum Extrusions and Panels

ゴム

JIS K6266 – 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐候性の求め方
JIS K6404-4 – ゴム引布及びプラスチック引布試験方法−第 4 部:耐久試験
ISO 3865 – Rubber, vulcanized or thermoplastic — Methods of test for staining in contact with organic material
ISO 4665 – Rubber, vulcanized or thermoplastic — Resistance to weathering
ASTM D750 – Standard Practice for Rubber Deterioration Using Artificial Weathering Apparatus
ASTM D1148 – Standard Test Method for Rubber Deterioration—Discoloration from Ultraviolet (UV) or UV/Visible Radiation and Heat Exposure of Light-Colored Surfaces

印刷物・インキ

JIS K5701-1 – 平版インキ−第 1 部:試験方法
ISO 12040 – Graphic technology — Prints and printing inks — Assessment of light fastness using filtered xenon arc light
ASTM D4303 – Standard Test Methods for Lightfastness of Colorants Used in Artists’ Materials

建材

JIS A1415 – 高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法
JIS A1439 – 建築用シーリング材の試験方法
ISO 11431 – Building construction — Jointing products — Determination of adhesion/cohesion properties of sealants after exposure to heat, water and artificial light through glass

光劣化試験の事例

Q-SUN Xe-1キセノン耐候性試験機で、化粧品産業のグローバルリーダーが、店頭陳列される化粧品の光劣化試験を実施しました。店頭に陳列される化粧品の品質をおびやかす「劣化要素」として、

  1. 直射日光
  2. 蛍光灯
  3. ガラス越しの太陽光

があります。Xe-1はこれら三要素をシミュレーションするにあたって最適な装置です。試験の結果、顧客は自社商品の品質向上につなげることができました。QSUN

技術情報 Technical information
  • 耐候性とは?
  • ジオテキスタイル 耐候性試験
  • ASTM D7869 耐候性試験規格
  • 光耐久性(紫外線) シミュレーション
  • 屋外劣化シミュレーション
  • 水分劣化 シミュレーション
  • ヒートショック シミュレーション
  • 歯科材料 安定性試験
  • 化粧品 光安定性試験
  • VW PV1303(フォルクスワーゲン) 自動車内装材耐候性試験規格
  • フラットパネルディスプレイ 耐候性試験
  • フレコン 耐候性試験
  • レンズ 耐候性試験
  • 木材 耐候性試験
  • 塗料 耐候性試験
  • 建材 耐候性試験
  • 添加剤・着色剤業界 耐候性試験
  • 繊維業界 耐候性試験
  • 印刷物 耐候性試験
  • 食品 保存試験
  • Volkswagen 各種耐候性試験規格について
  • ゴム 耐候性試験
  • AAMA2605 屋外暴露試験・腐食試験方法
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