製品情報

AMCモニタリングシステム A0317

AMCモニタリングシステム
A0317

・据置型AMCモニタリングシステム
 クリーンルームのAMC(Airborne Molecular
 Contamination)測定向け据置型ガス分析計
・1台で最大32ポイントをモニタリング
・測定ガス種
 HF、HCl、NH3、H2S、SO2、NO2など
・次世代のレーザー方式
 PICARRO社独自開発の波長スキャン・キャビティ
 リングダウン分光法(WS-CRDS)をガス分析計に採用
・リアルタイム測定
 高感度(ppb~ppt)で多点連続測定
・SEMI、IEC、CE規格適合

  • 概要
  • 特徴
  • 仕様
  • 導入事例事例

半導体工場のガスモニタリングについて

半導体工場のガスモニタリングにおいては、IC(Ion Chromatography)やIMS(Ion Mobility Spectrometers)が従来の技術として使用されてきましたが、2014年頃を境にLaser Spectometers(レーザー方式)が採用されるようになり、半導体工場一棟で数10台以上ものレーザー方式(CRDS方式)が使われるようになりました。数秒間隔での高速測定や優れた精度(pptレベルの検出下限)、長期安定性(ドリフトなし)、メンテナンスフリーな機器としてCRDS方式が最先端の半導体工場で広く採用されています。

PICARRO Web3

従来のICやIMSから次世代のレーザー方式(CRDS方式)への切替え

 

PICARRO社のAMCモニタリングシステム

PICARRO社A0317は、クリールーム内の各種ガスを高感度でリアルタイムに多点測定が可能なAMCモニタリングシステムです。ガス分析計にはPICARRO社独自開発の波長スキャン・キャビティリングダウン分光法(WS-CDRS)を用いたSI2000シリーズが搭載されており、HF(フッ化水素)、HCl(塩化水素)、NH3(アンモニア)、H2S(硫化水素)などをppb~pptの高感度で連続測定します。測定シーケンスはユーザー側で自由に変更可能であり、”リークサーチモード”を使用した場合、8ポートのサンプリング配管を30秒で一括測定することができます。A0317は最大32ポートのサンプリングに対応しており、32ポートを最短2分でモニタリングします。ユーザー側で設定したガス濃度の閾値を超えたリークがあった場合は直ちにリークサーチを開始し、32ポートの中からリークが発生しているポートを特定するシーケンスに入り、リークしているポートの正確な濃度を直ちに表示します。(図1.参照)

AMC

図1.AMCモニタリングシステムの使用例

AMCモニタリングシステムとして、AMCを高速で高感度にモニタリングします

 

キャビティリングダウン分光法 (Cavity Ring Down Spestroscopy : CRDS)

PICARRO社のガス分析計は、キャビティリングダウン分光法(CRDS)を採用しています。

多くのガス分子は固有の近赤外吸収スペクトルを有しており、これらの吸収スペクトルは大気圧環境下ではシャープで選択性が高い波形が得られます。吸収スペクトルが検出される波数は特定のガス分子に固有であるため、その吸収ピークの高さを計算することによりそのガスの濃度を決定することができます。

従来の赤外分光法(FTIR)では、微量ガスから得られる吸収は限りなく少ないことから、感度としてはppmレベルが限界でしたが、キャビティリングダウン分光法(CRDS)では、数km~数10kmの光路長によりSN比(signal-to-noise)を上げることでFTIRの感度の限界を超えました。これによりppbやpptといった高感度のガス分析が可能となっています。(図2.参照)

FTIR vs CRDS 2

図2.FTIRとCRDSの感度の違い

キャビティリングダウン分光法(CRDS)では、単一波長のレーザダイオードから照射されたレーザー光はキャビティ内に進入します。PICARRO社のキャビティは、独自設計の3枚のミラーが配置されており、一般的な向かい合う2枚のミラーで構成されたキャビティに比べて、光路長が長く優れたSN比を得るために設計されています。レーザーが発振されるとキャビティ内は3枚のミラーで反射されたレーザー光で満たされます。次に、1枚のミラーに設置されたピエゾ素子の駆動により、無限ループに近い長さの光路長を得るために自動的にミラーの位置を制御します。そして、最終的にキャビティを通過したレーザー光をフォトダイオード(光検出器)で計測します。(図3.参照)

キャビティ 文章中

図3.PICARRO社のキャビティリングダウンの概略図

フォトダイオードは一定(数10μsec)の光を検出するとレーザーはオフになります。キャビティ内の光は3枚のミラー間で約10万回の反射を続け、キャビティ内の光強度は指数関数的に漏れ出ていき、光強度は減衰して最終的にはゼロになります。この減衰のことが”リングダウン”と呼ばれており、フォトダイオードによってリアルタイムに計測されています。このリングダウンに要する時間はミラーの反射率によって決定されますが、PICARRO社では99.999%の高反射率ミラーを使用しています。PICARRO社のキャビティの外形寸法は25cmで容量は35ccとなっており、3枚のミラーにより光路長は20kmを超える性能を有しています。(図4.参照)

long ringdown web文中2

図4.ガス分子がない場合、リングダウンは長くなる

ここで、レーザー光に吸収帯を持つガスがキャビティ内に導入されると、別のリングダウンが発生することになります。これはガス分子がある場合とない場合では、吸収によるリングダウンの時間が異なることを影響します。PICARRO社のガス分析計では目的とするガス種による吸収の有無にかかわらず、キャビティのリングダウンを自動的かつ連続的に計算し比較しています。これは、経時的に変化する可能性のあるキャビティ内の状態を正確に把握し、相対的な変化を常に補正することを目的としています。最終的な濃度値はリングダウンの差を測定することで生成されている為、レーザー強度の変動やレーザー出力の変化を無関係なものとしたことで、堅牢で信頼性の高い測定を実現しています。(図5.参照)

short ringdown web文中図5.ガス分子がある場合、リングダウンの時間は短く、濃度値が得られる

PICARRO社のWS-CRDSは、45件の特許をベースに最先端の測定性能を提供しています

 

メンテナンスフリーのCRDS方式

次世代のレーザー方式であるCRDS方式は、ハード的な駆動部分がないことから、メンテナンスフリーであり、消耗品はパーティクルフィルタやダイヤフラムポンプのメンブレン程度となっています。

消耗品は安価なパーツのみ

 

最先端のPICARRO社AMCモニタリングシステムの詳細はPICARRO社のホームページからも入手できます。
製品に関するお問い合わせはこちらまで。
  • 特徴

PICARRO Web2

主な特長

・PICARRO社のレーザー方式(WS-CRDS)ガス分析計に最適設計されたサンプリングシステム
・全てのサンプルガスラインを同時に連続でフラッシングする機能によるサンプルポイントの高速切替え
・リークサーチモードはユーザーによるシーケンスの編集が可能で多点一括測定(例:8ポイント同時測定)も可能
・サンプルポートは、16ポート、24ポート、32ポートを選択可能
・ppmレベルの高濃度吸入後のバックグラウンドレベルへのリカバリーは数分で完了(CDA/N2接続時)
・自動キャリブレーション機能により測定精度は数年以上の長期安定性があります
・代替ガスによるバリデーション機能を搭載しており、ユーザー側でのオペレーションも可能

キャリブレーション不要のAMCモニタリングシステム
  • 仕様

cavity photos

主な仕様

測定方式: WS-CRDS(波長スキャン・キャビティリングダウン分光法)
測定ガス種: HF、HCl、NH3、H2S、SO2、NO2
測定濃度範囲: 0~10ppm(ガス種による)
測定間隔: 30秒~数分(サンプルラインの長さ、ガス種による)
サンプリング配管: 最長200m
サンプル流量: 60L/min
本体寸法: W800×D900×H1780 mm
本体重量: 220kg(真空ポンプを含む)
消費電力: 500~900W

測定間隔30秒の高速測定
  • 導入事例

主な導入事例

PICARRO社のCRDS方式SI2000シリーズは韓国、台湾、日本を中心としてAMCモニタリングやガスモニタリングとして先端の半導体工場に多くの導入事例があります。

参考ムービー

食品の産地判別に安定同位体比アナライザーを利用した事例(NTT様ご提供)

*PICARRO社のCRDS技術に関する紹介ビデオ

PICARRO社のCRDSは精度が高く、安定同位体比の測定にも利用されています
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