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ステンレス鋼の分析(蛍光X線)

SUS201

200系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に16Cr、4Ni、6Mn。SUS304と比べるとニッケルを節約して、代わりにマンガンを増やした省エネ合金。海外製品に多く利用され、304スクラップに混入することがある。オーステナイト組織のため、SUS304と同様に磁石の引きは非常に弱い。磁石でSUS201とSUS304の区別はできない。

  Cr Ni Mn Fe
成分値 16% 4% 6%

SUS201SUS201

高マンガンステンレス

200系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に15Cr、1Ni、10Mn。ステンレスに間違いないが、ニッケルを極端に少なくした低級ステンレス。ニッケルの代わりにマンガンを大量に加えている。組織はオーステナイトで磁石の引きは非常に弱く、見た目の鋼種判断はおそらく不可能。そのためSUS304と間違われることが多い。中国やインドからの輸入材に使用されており、SUS304と勘違いすると大変なことになる。マンガンが多いので割れやすい。

  Cr Ni Mn Fe
成分値 15% 1% 10%

高マンガンステンレスSUS20XX

SUS301

300系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に17Cr、7Ni。SUS304と比べるとニッケルとクロムが若干節約されたタイプ。SUS304と比べると耐食性が低いため、製品に使うと寿命が短い。

  Cr Ni Fe
成分値 17% 7%

SUS301

SUS303

304系ステンレス鋼。組成は鉄に18Cr、8Ni、0.2S。硫黄を添加しているため削りやすく加工が容易。ナットやボルトに使用される。硫黄が含まれているため高精度分析器でないとSUS304との識別はできない。

  Cr Ni S Fe
成分値 18% 8% 0.2%

SUS303

SUS304

ザ・ステンレス。組成は鉄に18Cr、8Ni。SUS316と並びオーステナイト系ステンレスの代表格である。JISには銅分の制限値は明記されてないが、リサイクルでは0.5%までが望ましい。SUS304CuやXM7など銅分の高いものもあるので注意。またシリコンを3%ほど添加したものもあるため、軽元素が検出できる分析器で測定することが好ましい。加工具合によっては磁石に引くものも多く、磁石だけでSUS304の識別をすることは推奨しない。

  Cr Ni Fe
成分値 18% 8%

SUS304-2

SUS304L

304系ステンレス。組成は鉄に18Cr、9Ni、0.03C。炭素濃度を低くすることでSUS304よりも耐食性に優れる。SUS304とSUS304Lの分析には炭素の検出が必須となるため、ハンドヘルドタイプではなく発光分光分析器を使用するのが正攻法。ただし、SUS304LのほうがSUS304よりもニッケルが高い傾向があるため、ハンドヘルドタイプでも識別は可能。

  Cr Ni Fe
成分値 18% 9%

SUS304L-2

SUS316

316系ステンレス。組成は鉄に16Cr、10Ni、2Mo。SUS304と並びオーステナイト系ステンレスの代表格である。モリブデンを添加させているため耐食性が高く、プラントで多用されている。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 16% 10% 2%

SUS316-2

SUS316L

316系ステンレス。組成は鉄に16Cr、12Ni、2Mo、0.03C。炭素濃度を低くすることにより、SUS316よりも耐食性に優れる。高温環境下で使用されるため腐食が進んでいるものが多く、サンダーで研磨しなければクロム、ニッケル濃度を正しく評価できない場合があるので注意。SUS316とSUS316Lの区別には炭素の検出が必須となるため、ハンドヘルドタイプではなく発光分光分析器を使用するのが正攻法。ただし、SUS316LはSUS316よりもニッケルが高い傾向があるため、ハンドヘルドタイプでも識別は可能。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 16% 12% 2%

SUS316L-2

SUS309

ステンレス鋼の一種。組成は鉄に22Cr、14Ni。SUS304の強化版。自動車のマフラーなどに使われている。

  Cr Ni Fe
成分値 22% 14%

SUS309

SUS312L

ステンレス鋼の一種。組成は鉄に20Cr、18Ni。ニッケル含有量が高いためプラントで使われる。

  Cr Ni Fe
成分値 20% 18%

SUS312L

SUSXM15J1

304系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に18Cr、13Ni、4Si、1Nb。SUS304にシリコンやニオブを入れて塩水に強くしたもので、焼却炉や熱交換器に使用される。

  Cr Ni Si Nb Fe
成分値 18% 13% 4% 1%

SUS XM15J

SUSXM7

304系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に18Cr、9Ni、4Cu。SUS304に銅を入れて加工性をよくしたもの。スプーンやコップなど台所用品に多用されている。銅分が高いためスクラップ評価額は下がる。

  Cr Ni Cu Fe
成分値 18% 9% 4%

SUSXM7

SUS347

304系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に18Cr、9Ni、0.5Nb。SUS304にニオブを入れて粒界腐食性を高めたもの。リサイクル原料ではNb入りは嫌われる傾向あり。

  Cr Ni Nb Fe
成分値 18% 9% 0.5%

SUS347

SUS321

304系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に18Cr、9Ni、0.2Ti。SUS304にチタンを微量添加しているため高温に強い。

  Cr Ni Ti Fe
成分値 18% 9% 0.2%

SUS321

SUS315J2

304系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に18Cr、12Ni、3Si、2Cu。SUS304にシリコンと銅を入れて応力腐食割れを軽減させる。ボイラなどに使用される。銅成分が高いため、ニッケルが高い割には評価額は低くなる。

  Cr Ni Si Cu Fe
成分値 18% 12% 3% 2%

SUS315J2

SUS317

316系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に18Cr、12Ni、3Mo。SUS316の強化版。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 18% 12% 3%

SUS317

SUS317L

316系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に18Cr、14Ni、3Mo、0.03C。SUS317の低炭素版で粒界腐食性に優れている。SUS316Lと同様、L材はニッケルが多い。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 18% 14% 3%

SUS317

SUS310S

高ニッケルステンレス鋼の一種。組成は鉄に25Cr、20Ni。SUS304、SUS316と比べニッケルの含有量が多いため、酸に強い。化学プラントで多用されている。高温環境下で使用されるため腐食が進んでいるものが多く、サンダーで研磨しなければクロム、ニッケル濃度を正しく評価できない。スクラップ評価額はSUS304の倍額。

  Cr Ni Fe
成分値 25% 20%

SUS310S

SUS904L

高ニッケルステンレス鋼の一種。組成は鉄に20Cr、23Ni、4Mo。SUS316を強化したスーパーステンレス。市中スクラップにはほとんど見られないが、ロレックスに使用される。鋼種判断で真贋も可能。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 20% 23% 4%

SUS904L

Alloy20(カーペンター)

高ニッケルステンレス鋼の一種。アロイ20と呼ばれ、組成は鉄に20Cr、36Ni、3Cu、2Mo。成分的にはインコロイ825に似ている。SUS304、SUS316と比べニッケルの含有量が多いため、酸に強い。化学プラントで多用されている。回収品は高温環境下で使用されるため腐食が進んでいるものが多く、サンダーで研磨しなければクロム、ニッケル濃度を正しく評価できない場合があるので注意。

  Cr Ni Cu Mo Fe
成分値 20% 36% 3% 2%

Alloy20

SUS403

クローム系ステンレス鋼。組成は鉄と12Cr。SUS410に似ているが、若干クロムが低い。

  Cr Fe
成分値 12%

SUS403

SUS405

クローム系ステンレス鋼。組成は鉄と13Cr、0.2Al。SUS410に似ているが、アルミを若干含んでいる。

  Cr Al Fe
成分値 13% 0.2%

SUS405SUS405

SUS410

クローム系ステンレス鋼の一種。組成は鉄と13Cr。マルテンサイト系ステンレスの代表格である。

  Cr Fe
成分値 13%

SUS410

SUS420J2

クローム系ステンレス鋼の一種。組成は鉄に13Cr。マルテンサイト系ステンレスの代表格である。磁石に容易に引かれるため鉄クズに混ざることがよくある。

  Cr Fe
成分値 13%

SUS420J2

SUS430

クローム系ステンレス鋼の一種。組成は鉄と16Cr。フェライト系ステンレスの代表格である。

  Cr Fe
成分値 16%

SUS430

SUS440

ステンレス鋼の一種。組成は鉄と16Cr。マルテンサイト系ステンレスの代表格である。SUS430よりもモリブデンが多い傾向あり。

  Cr Fe
成分値 16%

SUS440C

フォワード鋼FW1

クローム系ステンレス鋼の一種。組成は鉄と13Cr、0.15Sn。SUS410/420に似ているがスズを微量添加している開発合金。スズは電炉で除去しにくい元素であるため、スズめっき鋼板と同様にスクラップ原料への混入は避けたいところ。

  Cr Sn Fe
成分値 13% 0.15%

FW1

フォワード鋼FW2

クローム系ステンレス鋼の一種。組成は鉄と16Cr、0.3Sn。SUS430/440に似ているがスズを微量添加している開発合金。スズは電炉で除去しにくい元素であるため、スズめっき鋼板と同様にスクラップ原料への混入は避けたいところ。

  Cr Sn Fe
成分値 16% 0.3%

FW2

SUS430J1L

クローム系ステンレス鋼の一種。組成は鉄と19Cr、0.4Cu、0.4Nb。銅とニオブが入っているため、リサイクルしにくい。

  Cr Cu Nb Fe
成分値 19% 0.4% 0.4%

SUS430J1L(Cu,Nb)SUS430J1L(JFE443CT)

SUS443J1

クローム系ステンレス鋼の一種。組成は鉄と21Cr、0.4Cu、0.3Ti。ニッケルとモリブデンを入れずに耐食性を高めたSUS304の代替品。JFEスチールのJFE443CTが有名。

  Cr Cu Ti Fe
成分値 21% 0.4% 0.3%

SUS443J1(JFE443CT Cu,Ti)SUS443J1

 S31803

二相ステンレス鋼の一種。組成は鉄に22Cr、6Ni、3Mo。SUS329J4Lよりも若干クロムが低い。SUS304やSUS316よりも強度が2倍あり、薄肉軽量化が可能になる。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 22% 6% 3%

S31803-32205

S32750

スーパー二相ステンレス鋼。組成は鉄に25Cr、7Ni、4Mo。SUS329J4LやS31803よりも耐食性を高めたもの。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 25% 7% 4%

S32750

S32101

省合金二相ステンレス鋼の一種。組成は鉄に22Cr、1.5Ni、5Mn。汎用の二相ステンよりさらにニッケルが少ないバージョン。

  Cr Ni Mn Fe
成分値 22% 1.5% 5%

S32750

SUS329J4L

二相ステンレス鋼の一種。組成は鉄に25Cr、6Ni、3Mo。S31803よりも若干クロムが高い。オーステナイト・フェライト系ステンレスの代表格である。

  Cr Ni Mo Fe
成分値 25% 6% 3%

SUS329J4L

SUS630

ステンレス鋼の一種。組成は鉄に17Cr、4Ni、4Cuと微量Nb。析出硬化系ステンレスの代表格である。17-4PHとも呼ばれている。

  Cr Ni Cu Nb Fe
成分値 17% 4% 4%

SUS630

SUS631

ステンレス鋼の一種。組成は鉄に17Cr、4Ni、1Al。析出硬化系ステンレスの代表格であり、17-7PHとも呼ばれている。

  Cr Ni Al Fe
成分値 17% 4% 1%