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アルミ合金、亜鉛合金、マグネ合金の分析(蛍光X線)

A1000

高純度のアルミ合金。組成はアルミ99.9%以上。非常にやわらかい。鉄は検出できないくらい低濃度。

  Al
成分値 99.9%

A1000

A1050

純度の高いアルミ合金。組成はアルミ99.5%以上で、そのほかに鉄0.3%とシリコン0.1%が入っている。1Sと呼ばれ、成分的にはA6063に似ているがマグネシウムはゼロ。A6063のほうが硬いため曲げたり、研磨すると違いがわかる。ほんのわずかな違いだが、A1050のほうが鉄(Fe)が若干高い傾向あり。薄板の分析ではA1050とA6063の識別は難しい時がある。

  Fe Si Al
成分値 0.3% 0.2% 99.5%

A1050

A1100

純度の高いアルミ合金。組成はアルミ99.0%以上で、鉄0.6%とシリコン0.3%が入っている。2Sと呼ばれ鉄が多いのが特徴。分析器で鉄濃度が0.6%程度であればA1100と断定できる。

  Fe Si Al
成分値 0.6% 0.3% 99%

A1100

A2017

2000系アルミ合金、一般的にはジュラルミンといわれる。組成はアルミに4Cu、0.7Mg、0.7Mn。銅を多く添加しているため強度が高く、航空機に使用される。硬くて丈夫だが耐食性に劣り、純アルミを張り合わせたクラッド材もある。グラインダーで削ると硬いので2000系とわかる。

  Cu Mg Mn Al
成分値 4% 0.7% 0.7%

A2017

A2024

2000系アルミ合金、一般的には超ジュラルミンといわれる。組成はアルミに4.5Cu、1.2Mg、0.7Mn。A2017より銅とマグネシウムが多いハイパワーバージョン。銅を多く添加しているため強度が高く、航空機に使用される。グラインダーで削ると硬いので2000系とわかる。

  Cu Mg Mn Al
成分値 4.5% 1.2% 0.7%

A2024

A2219

2000系アルミ合金、一般的には超ジュラルミンといわれる。組成はアルミに6.5Cu、0.3Mn。銅を多く入れた強度追求型アルミ。

  Cu Mn Al
成分値 6.5% 0.3%

A2219

A2011

2000系アルミ合金、快削アルミといわれる。組成はアルミに5.5Cu、0.4Bi、0.6Pb。通常のジュラルミンと違い、加工性をよくするためにビスマスと鉛を添加している。ビスマスも鉛も通常のアルミ合金に添加されることはないため、スクラップ原料に混入する問題が多発している。2000系で気を付けなければならない合金のひとつである。

  Cu Bi Pb Al
成分値 5.5% 0.4% 0.6%

A2011BiPb

CB156(鉛レス)

2000系アルミ合金、一般的にはジュラルミンといわれるが特殊な開発合金。組成はアルミに5.5Cu、0.5Bi、0.5Sn。A2011の代替品。通常のジュラルミンと違い、快削性をよくするためにビスマスとスズを添加している。BiとSnは精錬では不要元素になるので、二次合金メーカーで混入問題が多発している。2000系で気を付けなければならない合金のひとつである。UACJのCB156、昭和電工のG23、神戸製鋼所のPF20、古河電工のKS28がある。

  Cu Bi Sn Al
成分値 5.5% 0.5% 0.5%

G23 CB156BiSn

CB256(鉛レス)

2000系アルミ合金、一般的にはジュラルミンといわれるが特殊な開発合金。組成はアルミに5.5Cu、1Bi。A2011の代替品であり、CB156のスズなし版。通常のジュラルミンと違い、快削性をよくするためにビスマスを添加している。丸棒やダライに混入しているため、2000系で気を付けなければならない合金のひとつである。

  Cu Bi Al
成分値 5.5% 1%

CB256Bi

A3003

マンガン系アルミ合金。組成はアルミに1.2Mn。加工性、耐食性がよいために厨房用品や屋根パネルに使われる。

  Mn Al
成分値 1.2%

A3003

A3004

マンガン系アルミ合金。組成はアルミに1.2Mn、1Mg。A3003に強度をもたせるためマグネシウムを添加したバージョン。加工性、耐食性がよいためにアルミ缶のボディーに使われる。

  Mn Mg Al
成分値 1.2% 1%

A3004

A5052

5000系アルミ合金、52といわれる。組成はアルミに2.5Mg、0.2Cr。A5056よりもマグネシウム濃度は半分程度。クロム濃度が0.2%ほどあるのも特徴である。板材の表面は硫酸アルマイトによりステンレスに似た色をする。多量のマグネシウムは応力割れの原因になるため、スクラップ原料にA5052とA5056が混入するのはNG。

  Mg Cr Al
成分値 2.5% 0.2%

A5052

A5056

5000系アルミ合金、56といわれる。組成はアルミに5Mg、0.1Cr。A5052よりもマグネシウムが倍あり、クロム濃度が小さいのが特徴。板材の表面は硫酸アルマイトによりステンレスに似た色をする。

  Mg Cr Al
成分値 5% 0.1%

A5056

A5083

5000系アルミ合金、83といわれる。組成はアルミに4.5Mg、0.8Mn。A5056にマンガンが入ってるバージョン。溶接構造用材料として船舶、車両、化学プラントで使用される。マグネシウムが3%以上なため、A5056と同じくA5052原料に混入するのはNG。

  Mg Mn Al
成分値 4.5% 0.8%

A5083

A5182

5000系アルミ合金、82といわれる。組成はアルミに4.5Mg、0.3Mn。A5083のマンガンが少ないバージョン。アルミ缶のエンド、タブに使われる。マグネシウムが3%以上なため、A5056と同じくA5052原料に混入するのはNG。

  Mg Mn Al
成分値 4.5% 0.3%

A5182-2

A6063

6000系アルミ合金、63といわれる。アルミサッシのこと。組成はアルミに0.6Mg、0.2Fe、0.01Cu。似たものに銅とマグネが多く入っているA6061があり、63より丈夫。建材用のアルミサッシに多用され、圧延材ではあまりみられない。JIS規格では0.1Cu以下となっているが、市中サッシの銅濃度は0.01%以下でほぼゼロ。A6061との識別の際は銅成分も見ると確実。A7075が混入して問題になることが多い。

  Mg Fe Cu Al
成分値 0.6% 0.2% 0.01%

A6063サッシ

A6061

6000系アルミ合金、61といわれる。組成はアルミに1Mg、0.2Fe、0.3Cu。似たものにA6063があるが、銅とマグネシウムがA6063より多く強度が高い。押出材だけでなく、圧延材も多くある。亜鉛成分が高いA7075が混入して問題になることが多い。

  Mg Fe Cu Al
成分値 1% 0.2% 0.3%

A6061

A6262

6000系アルミ合金、62といわれる。組成はA6061に0.5Bi、0.5Pbを添加したもの。似たものにA6061があるが加工性を高めるためにビスマスと鉛を添加している。A6061との識別の際はビスマスと鉛成分を見れば判断できる。ビスマスも鉛も通常のアルミ合金には含まれないため、スクラップ原料に混入して問題になることがある。6000系で気を付けなければならない合金のひとつである。

  Mg Bi Pb Al
成分値 1% 0.5% 0.5%

A6262

 GT-209(鉛レス)

6000系アルミ合金で鉛フリーバージョン。あまり知られていないが、結構出回っているアルミ合金である。A6262の代替品。組成はA6262に0.5Bi、0.5Snを添加した特殊な鉛フリー合金。快削性を高めるビスマスとスズを添加している。ビスマスもスズも通常のアルミ合金には含まれないため、精錬工程で混入して問題になることが多い。6000系で気を付けなければならない合金のひとつである。

  Mg Bi Sn Al
成分値 0.6% 0.5% 0.5%

GT-209BiSn

A7005

7000系アルミ合金で超々ジュラルミンの一種。組成はアルミに1.5Mg、0.2Zr、4.5Zn。6000系と形状が似ており、よく混入している。A7075とは違い銅はほとんど入っていない。A7N01と成分的にはほぼ同じ。

  Mg Zr Zn Al
成分値 1.5% 0.2% 4.5%

A7005

A7050

7000系アルミ合金で超々ジュラルミンの一種。組成はアルミに2Mg、2Cu、0.2Zr、6Zn。アルミに銅とマグネと亜鉛を混ぜた最強アルミ。A7075と成分は似ているが、Zrが少し入っているのが特徴。

  Mg Cu Zr Zn Al
成分値 2% 2% 0.2% 6%

A7050

A7075

7000系アルミ合金で一般的には超々ジュラルミン、75といわれる。組成はアルミに2.5Mg、1.5Cu、6Zn。アルミに銅とマグネと亜鉛を混ぜた最強アルミ。鉄鋼に匹敵する比強度があるため航空機に使用される。6000系と形状が似ており、よく混入している。すごく硬いためグラインダーで削ると違いが良くわかる。高級材なのにリサイクルでは邪魔者にされる。

  Mg Cu Zn Al
成分値 2.5% 1.5% 6%

A7075

AC2B

鋳物用アルミ合金の一種。組成はアルミに6Si、3Cu。自動車のシリンダーブロックやヘッドなど低圧鋳造に使われる。

  Si Cu Al
成分値 6% 3%

AC2B

AC4C

鋳物用アルミ合金の一種。組成はアルミ分にくわえ7Si、0.2Mg。自動車のホイールによく使われるA356と同等。

  Si Mg Al
成分値 7% 0.2%

AC4C SS356

ADC12

ダイカスト用アルミ合金の一種。組成はアルミに11Si、2Cu、1Fe、0.2Mg。自動車用エンジン部品に使われる。

  Si Cu Fe Mg Al
成分値 11% 2% 1% 0.2%

ADC12 Aisin

ZDC2

亜鉛ダイカストの一種。組成は亜鉛に4Al。ZDC1やZDC3のように銅は入っていない。

  Al Zn
成分値 4%

ZDC2

ZDC3

亜鉛ダイカストの一種。組成は亜鉛に4Al。

  Al Cu Zn
成分値 4% 3%

ZDC3

AZ31

マグネシウム合金の一種。組成はマグネに3Al、1Zn。マグネ3兄弟のアルミと亜鉛が少ない末っ子。

  Al Zn Mg
成分値 3% 1%

Az31

AZ61

マグネシウム合金の一種。組成はマグネに6Al、1Zn。マグネ3兄弟の次男。

  Al Zn Mg
成分値 6% 1%

AZ61

AZ91

マグネシウム合金の一種。組成はマグネに9Al、1Zn。マグネ3兄弟の長男。

  Al Zn Mg
成分値 9% 1%

AZ91

ZK60A

マグネシウム合金の一種。組成はマグネに5Zn、1Zr。アルミが入っておらず、そのかわりジルコニウムが入ってる変わりもの。

  Zn Zr Mg
成分値 5% 1%

ZK60A